Januar 28, 2023

21世紀の子連れサムライ

Von 礒﨑遼太郎
21世紀の子連れサムライ - 悠三堂 / Yusando Online Store

結婚当初から、僕が農業という名の自由業をやっている関係で、子供を仕事に連れていく習慣が身につきました。トラクターを使う作業やお茶刈りのシーズンはさすがに子供たちは家でお留守番ですが、できる限り家内の要望に応えて、子供たちを秘書として仕事に連れていき続けています。今では、長男、長女が卒業して、3代目の次男、宗次郎が僕の秘書をやってくれています。

歴代の秘書たちと同じく、3代目の彼も基本的にはわがままです。家内が用意してくれたお菓子とご飯を頬張りながら、車に乗っているときは、窓越しに見える車を見て楽しんでいます。車に乗りながら、少しづつ話せる言葉が増えていくのが楽しいです。新しく覚えた言葉を披露してくれます。僕が聞いているポッドキャストや音楽を一緒に聞いて、時々うたた寝。一緒にNulbarichの曲を聴いているので、「TOKYO」や「NEW ERA」がかかると、一緒に歌ってくれる姿が愛らしいです。「うんち出たー」と言うと、一気に僕も集中モードに。今まで何枚のオムツを替えてきたでしょうか笑
それでも、彼が一緒にいてくれると、心が温かくなるのが不思議です。

 

宗次郎を仕事場に連れていくと、皆が穏やかになります。彼の天性の朗らかさなのか、皆が宗次郎に声をかけてくれて、彼も一緒に作業を頑張ろうとします。働きに来てくれている大学生のさきちゃんにまとわりつきながら、宗次郎は育ってきました。

昔観た、リリー・フランキーと福山雅治が主演をしていた、「そして父になる」という映画の中で、リリー・フランキーさんのセリフが頭に残っています。

なにいってんの。時間だよ、子供は時間。

詳しい内容はよく覚えてないのですが、お金にそれほど余裕がない僕にとって、子供の人生を豊かにしてあげられるものは、彼らと一緒に過ごす時間しかなかったのもまた本当であります。それでも、いつでも一緒にいる父子関係が僕の人生をはるかに豊かにしてくているように思います。

 

大好きなアメリカのドラマ「This is us」の作中で、主人公の1人トビーが子供との父子関係に悩むシーンが描かれていました。ちょうど僕が子育てを始めた頃から見始めたドラマで、子育てについてとてもたくさんのことを学びました。

僕の長髪と髭のスタイルは、主人公の父親、ジャックのオマージュなのは秘密ですが。3人の子供達と就学前に濃厚な時間を過ごせたおかげで、父子の関係は今のところ良好です。僕は残念ながら期待されたような立派な大人になれませんでした。それでも前を向いて、心豊かに一歩づつ歩んでいくという姿勢を子供たちに伝えていきたいなと思っています。彼らが人生で迷った時、僕ならどうやって考えたのだろうかと思ってもらえたら最高ですね。

子供の成長を通して、僕もたくさんのことを学ばせていただきました。昨年の9月に生まれた4人目。もっと長く子育てができるようになって、幸せです。

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