悠三堂の歴史 2021

FOUNDER'S STORY — 03

30歳、無経験の僕が
自然栽培の農家になれた話

③ なりわいの一年編 2021

株式会社悠三堂 礒崎遼太郎

SUMMARY

2021年のできごと

  • 4月18日、専門家の酒井賢治さんを招いて茶畑の環境改善工事。再生は難しいと言われた茶畑から大量の水が吹き出した
  • 7月、念願だったJGAPの認証が届く。有機JAS・秀明自然農法認証・JGAPの三つが揃った
  • 関西学院大学と関西外国語大学の学生2名がアルバイトとして加わった
  • 9月に妹が産休に入り、10月に出産。ここからワンオペでの会社経営が始まった
  • 福祉事業所のメンバーと、できるだけ手作業での米作りに挑戦
  • 2018年から続けてきた若手生産者の会が、多くの仲間を得て大きく成長した

2021年、悠三堂は畑の内でも外でも、
大きく動いた一年でした。

農閑期の準備から始まり、茶畑の再生、収穫の最盛期、そして仲間との一年間。月ごとの歩みをたどります。

第一章

農閑期の種まき

2月、味噌作り、苗代づくり、堆肥ふるい、夏野菜の種まき、加工場のDIY——農閑期でありながらも、多岐にわたる準備が進みました。同時にJGAPの申請作業も始まり、資金調達やアルバイト雇用にも取り組み、経営の基盤を整えていきました。

3月には春番茶の収穫が始まり、加工場づくりや畝立て、じゃがいもの植え付け、椎茉の植菌と、春本番に向けた作業が並行しました。JGAPの申請は煩雑さに苦労しながらも、着実に進行。奈良に拠点ができたことで地元農家とのつながりも増え、烏龍茶や三年番茶といった新しいお茶づくりへの挑戦も、この頃から視野に入り始めていました。

第二章

茶畑がよみがえった日

4月18日、専門家の酒井賢治さんを招き、茶畑の環境改善工事を行いました。水と空気が通わなくなっていた茶畑に、みんなで溝と点穴を掘っていく作業です。

長年、地主さんから「再生は難しい」と言われてきた茶畑でした。その茶畑に、大量の水が吹き出す様子を目の当たりにしたとき、再生の手応えを強く感じました。

長年、再生は難しいと言われた茶畑に、
大量の水が吹き出した。

第三章

最も忙しい季節、そして三つの認証

梅雨入りが早まった影響で、6月初旬からお茶の収穫シーズンが始まりました。初茶の収穫、紅茶製造、夏野菜の定植、田植え、除草、番茶収穫——お茶農家として最も忙しい季節を、デザイン制作やWEB更新もこなしながら乗り越えました。

7月、念願だったJGAPの認証が正式に届きました。有機JAS、秀明自然農法認証、JGAP——三つの認証を揃えられたことは、大きな誇りとなった出来事です。

8月は草刈りと取引先まわりを中心に、久しぶりにまとまった夏休みも取ることができました。この頃、新しくカナダでのプロジェクトの話が持ち上がり、海外とのつながりの種が芽生え始めていました。

第四章

若い力を、迎える

9月、妹が産休に入り、10月には出産しました。ここから、ワンオペでの会社経営が始まりました。この頃は、提携している福祉事業所へ週に2回ほど出向くこともありました。同じ頃、関西学院大学と関西外国語大学の学生2名がアルバイトとして働き始め、近隣に住む若い力が即戦力として加わってくれました。農家体験合宿の受け入れも行い、若い世代を育てながら運営する体制が形になり始めた月です。

10月には稲刈りを終え、福祉事業所のメンバーと一からできるだけ手作業でお米作りに挑戦しました。「こうやって米ができるのか」と、みんなで学び合う、例年以上に楽しい収穫期になりました。

第五章

仲間とつくる、若手生産者の輪

4月、5月の記念大祭に向けて若手生産者ブースの出店準備を進め、月末のミーティングでは「若手生産者ブランドを作ろう」という議題が持ち上がりました。

11月には長浜の有機農業の集まりで発表する機会をいただき、感謝祭では若手生産者ブースの販売に力を入れ、仲間たちの加工品も合わせて並べました。

最終章

この一年の手応えと、来年へ

12月、感謝祭のギフトセット発送、冬野菜の収穫、味噌・麹づくりに加え、経営陣とのオフサイトミーティングも行いました。

2018年から続けてきた若手生産者の会が、多くの仲間を得て大きく成長したことを実感した一年でした。「農業塾をやってみたい」という新しい目標も語られ、来年の活動(先輩生産者交流会、若手生産者の合宿、北海道への研修旅行など)も、具体的に見え始めています。

農閑期の準備から、茶畑の再生、収穫の最盛期、そして仲間との一年へ。
2021年、悠三堂は少しずつ、足腰を強くしていきました。

①自然栽培を始めるまでのこと編

②悠三堂のこと編

④大所帯になった年編 2022

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